【いつから?】テーパリングを考える【織り込み済み?】

資産運用

こんにちは、みやびです!

突然ですが、このブログをご覧頂いている皆さんのなかには、ここ最近、やたらと「テーパリング」という言葉を耳にするなと思っている方が多いのではないでしょうか?

このテーパリングは今、世界中の投資家たちが注目している事柄です。

そこで今回は

  • アメリカの金融政策とテーパリングについて
  • 今後のFRBの政策スタンス
  • 我々、個人投資家がどのように考えるべきか

などについてお伝えしようと思います。

◎テーパリングとは

テーパリングとはなんぞや!?ということを考える前に、今月末アメリカで行われる経済界の重要なイベントをご存じでしょうか?

8月27日に開催されるジャクソンホール会議です。

新型コロナの再拡大を受け、今年はオンライン開催となりました。

ジャクソンホール会議とは

ジャクソンホール会議は、アメリカ合衆国のワイオミング州ジャクソンホールで、毎年8月に開催される経済シンポジウムのことをいいます。これは、米国の連邦準備銀行の一つであるカンザスシティー連邦準備銀行(第10地区管轄)が主催し、世界各国から中央銀行総裁や政治家、学者、エコノミストなどが参加するもので、本会議での発言や合意内容については世界的に注目されることがあります。(開催場所は、ホテル「ジャクソン・レイク・ロッジ」)

1982年に初めて開催され、当時、カンザスシティー連邦準備銀行が、大のフライフィッシング好きのボルカーFRB議長に相談し、本格的なシンポジウムを開催すべく、渓流釣りで有名なこの地を選んだそうです。なお、ジャクソンホールは、ワイオミング州の北西部に位置する観光地で、イエローストーン国立公園やグランドティトン国立公園への玄関口(拠点)となっています。

ジャクソンホール会議とは|金融経済用語集 – iFinance

今、市場参加者はこのジャクソンホール会議に注目しています。

なぜならば、FRBのパウエル議長からテーパリングに関わる発言があるのではと考えているからです。

FRBとはアメリカの中央銀行にあたる組織で「連邦準備理事会」とも呼ばれます。

日本における日銀ですね。

このFRBの金融政策がアメリカのみならず、全世界の景気動向を左右していると言っても過言ではないため、その影響力は絶大です。

アメリカは現在、異次元の量的緩和策を取っています。

しかし、景気の回復が確認できれば、中央銀行は金融緩和政策の段階的な縮小・正常化の方向に舵を切る必要があります。

これがいわゆるテーパリングです。

FRBがそのテーパリングをいつから始めるか、ということに世界中の投資家が注目しているのです。

◎バーナンキショック

過去を振り返ると株式市場では2013年にバーナンキショックと呼ばれる大混乱がありました。

当時、アメリカはリーマンショックからの景気立て直しのために大規模な緩和政策を取っていました。

このときのFRB議長であるベン・バーナンキ氏が議会証言にて突然、量的緩和を縮小する可能性を示唆すると共に、その後のFOMCで翌年末までに債券の購入を完全に終了する可能性があると踏み込んだ発言をしました。

この発言を発端に、世界的な金融不安が生じ、株価の下落および新興国からの大規模な資金流出が起きました。

FRB議長の予想外の発言が市場に大きな混乱をもたらしたのです。

◎7月のFOMCでは

さて、話を今年に戻すと、前回の7月のFOMCではテーパリングの時期に関して、参加者の意見が割れていることが判明しました。

FRBは「今後の複数回の会合においてもその最大雇用と物価安定に向けた進展度合いを引き続き精査する」との声明を出していますので、この声明を額面通り受け取れば、今後、複数月の雇用統計等経済指標を受けて政策スタンスを判断したいという考えだと読み取れます。

7月のFOMC議事要旨では「大半の参加者が、経済の見通し通りに推移すれば年内に資産購入ペースの縮小を始めるのが適切になるだろうと述べた」と明記されていますから、次回9月のFOMCにてテーパリングの開始が宣言されるのか、その動向に注目が集まります。

いずれにしても、市場は既に一定程度織り込みつつあることは間違いないと思いますが、前回のバーナンキショックのときのように市場の大きな動揺が起きないように出来るかFOMC参加者の合意と市場との対話を重視するパウエル議長およびFRBの手腕が試されるところでしょう。

◎まとめ 個人投資家目線で考えると

予想に反した事象が起こると市場は大きく反応します。

予想・予期できないから予想外・想定外という事象となるわけで、いつの時代も起こり得ます。

我々はその予想外・想定外に抗うことはできません。

しかし、市場予想やコンセンサスがどのようになっているのかを知ることはできますし、予想外・想定外から学び・経験することはできます。

その学び・経験をこつこつ蓄積させ、成長していきましょう。

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